薬剤師が公益財団法人の求人を選ぶメリットとデメリット

薬剤師が仕事探しをするときには公益財団法人でも働けることも知っておくと役に立ちます。公益財団法人で働くのは営利組織で働くのとは状況が大きく異なり、医療法人とも同じではありません。この記事ではその違いを明らかにしつつ、公益財団法人で働くメリットとデメリットを解説します。

興味を持った人のために求人の探し方も紹介します。

公益財団法人の職場の選択肢を確認しよう

薬剤師が公益財団法人で働くといってもあまりイメージできない人もいるでしょう。調剤薬局やドラッグストアは公益財団法人によって運営されていることはなく、一般的な事業会社による運営になっています。薬剤師会は公益財団法人なので、薬剤師会で働くことかと思うかもしれません。

確かに日本薬剤師会や各地の薬剤師会は公益財団法人で、働いている人の中には薬剤師が多くなっています。他にも日本医療機能評価機構や労働衛生センターなどの公的事業に関連する事業を行っている団体にも公益財団法人があります。

研究所や検査センターなどは一般財団法人のことが多く、少し公益財団法人とは事情が異なるので注意しましょう。実際の職場の候補としては公益財団法人が運営している病院が多くなっています。公的機関の補助をするような公益財団法人の場合には機能が定められ、同じ機能を持っている団体は地域ごとに一つずつあるいは国に一つだけというのが通例です。

それに比べると病院の場合には公益財団法人の方針の違いによってたくさんの病院を各地に抱えていることも多く、地域のニーズに合わせて拡大をしていることもあります。国の方針に即した対応をするケースが多く、薬剤師の充足率も十分に高い水準を維持できるように人材募集をしているのが一般的です。

そのため、公益財団法人の求人を探してみると病院からのものが大半を占めています。

公益財団法人を選ぶ共通のメリットとデメリット

病院でも各種機関でも公的財団法人を選ぶとどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。まずは共通する点から確認をしていきましょう。公的財団法人では国によって定められた労働者への待遇を重視している傾向が強いのがメリットで、休日や休暇、手当を代表とする福利厚生などが全般的に充実しています。

手当としては時間外手当や通勤手当のように義務のものだけでなく、住宅手当や資格手当も手厚くなっているのが通例です。年次昇給が定められていて毎年給料が上がることや、ボーナスも二ヶ月分~四ヶ月分くらい支給されるのもメリットでしょう。

休日については年間休日120日以上が確保されていて、年末年始や夏期などに休暇を取得できるようになっている他、育児休暇や介護休暇も取得が可能です。特に育児休暇については取得を推進している現場が多くなっていて男性でも取得したいと希望すれば承諾してもらえるのが一般的になっています。

この他にもリフレッシュ休暇や看護休暇などを取り入れているケースが目立ちます。有給休暇の取得率も高いので休みを取ってプライベートを充実させたい人に向いているでしょう。有給休暇の付与数は法定通りというのが一般的ですが、取得率も高くて希望日に取れることがほとんどというのも魅力的なポイントです。

これ以外の福利厚生については全体として充実しているだけで病院と各種機関では傾向が異なります。一方、デメリットとしては公的機関に近い位置付けとして捉えられている影響で給与水準が低いことです。手当を含めて考えてもあまり高くはないので収入にこだわりがある人にとっては魅力があまりありません。

営利組織ではなく、特に公共の利益のために存在している財団なので給与が低めなのは妥協する必要がある点です。

公益財団法人の病院で働くメリットとデメリット

公益財団法人の病院の場合には一般的な病院に比べると残業や休日出勤などが少ないのがメリットです。勤怠管理がきちんと行われていて、可能な限り適正な労働時間にできるように人材配置もされています。給料以外の部分で一般的な病院と比べたデメリットはあまりありませんが、労働時間が短い分だけ経験を積みたい人にとっては時間が束縛されてしまうのが悩みになります。

残業を禁止するように強く推奨していることも多いので、病院で経験を積んでキャリアアップしていきたい人にとっては不満が生じる可能性もあるでしょう。ただ、講習会やセミナーなどへの参加は支援していることもあるので、広い知識を得て行きたい人にはメリットがある職場です。

公益財団法人の各種機関で働くメリットとデメリット

公益財団法人の各種機関では完全週休二日制になっているのが一般的で、残業もほぼないというのがメリットです。分析業務や書類作業のデスクワークが主という現場が多くなっています。立ち仕事が辛いと思っていた薬剤師にとっては大きな魅力で、年齢を問わずに活躍できる可能性が高いでしょう。

公益財団法人の各種機関で働くデメリットは医療現場からは大きく離れてしまうことです。薬剤師をサポートしたり、医療を充実させたりするために縁の下の力持ちとして仕事をすることになります。臨床現場は自分には合わないと思ってきた人にとってはメリットになる点でもあるのでよく考えて決めるのが大切です。

公益財団法人の求人を探すコツ

公益財団法人の求人を探したいときにはコツがあります。公益財団法人はあくまで公共の利益のために事業を行っているのが特徴で、事業により大きな利益を得て成長することは求めていません。限られている資金を有効活用して世の中に貢献できるようにしていくことを目指しています。

その影響で求人募集はハローワークか、オフィシャルサイトでの直接募集がほとんどになっているのです。また、各地の薬剤師会と提携して求人広告を出していることもあります。しかし、人材紹介会社を利用したり、求人サイトや求人誌などに広告を出したりしていることはあまりありません。

このような営利団体に求人が出ているときには募集が急務になっているときだと考えると良いでしょう。

メリハリをつけるために公益財団法人を選ぼう

薬剤師は公益財団法人で働くこともできますが、候補は病院と各種公的事業を行う機関に限られます。国が理想として掲げる高い水準の福利厚生が与えられるものの、年収は低めなので注意が必要です。公私混同をせずメリハリをつけていくには魅力が大きいので、ハローワークや地域の薬剤師会からの紹介を受けて求人を探しましょう。